子どもって、外出先だろうといつまででも遊びたがりますよね。
・家に帰ってやらないといけないことがある
・お見送りの先生を待たせている
こんなことはお構いなしです。
そこでこの記事では、実際に私が保育士として放課後等デイサービスで働く中で、実際に通所されているお子様がすぐに遊びを終わらせられた方法をご紹介します。
※放課後等デイサービスなので、どちらかというと障害のある小学生以上のお子様向けかもしれません。
これまで100人以上のお子様と関わり、こだわりが強く、遊びを終わらせるのが難しいお子様をたくさん見てきました。
そんな中編み出した方法をご紹介します。
遊びを終わらせる効果的な方法はお子様によって全く異なります。
以下で紹介する方法は、すべてそれぞれ違うお子様に効果があった方法です。
今上手くいっていなくても、大人が対応を変えるとお子様も変わる可能性は十分にあります。
色々試していただいて、合う方法が見つかると幸いです。
行動①:見てわかる形で指示する
「もうちょっと遊んだら終わりだからね!」と言っても、
子どもは大人の指示を驚くほど聞いていません。
ましてや、やりたいおもちゃを目にしてしまってからだと大人の声などまったく耳に入りません。
そこで、「耳から」ではなく「目から」指示をしてみるということです。
遊びを終わらせるという指示がしたい場合、子どもに以下のようなイラストを見せて、遊びが終わるまで目につくところに置いておきます。
この画像を印刷していただいても大丈夫です(^^)
できれば、指示はおもちゃを見せる前に行いましょう。
紙かiPadなどとタイマーを用意する必要があるので少し面倒だと思いますが、
今まで断固としておもちゃを手放さなかった子が、目での指示をするとタイマーが鳴った途端に自分からおもちゃを片付けるようになったこともあるので、1度は試してみることをおすすめします。
「タイマーの数字が毎秒減っていく」というのも大事なポイントです。
「これが0になったら終わりなんだ」という見通しを、お子様が持ちやすくなります。
行動②:時計が読めるなら時間で指示してもいい
先ほどのイラストで表すとこんな感じです。
さらに、子どもの学習用の時計の模型があるとさらに良いです。
模型の針を遊びを終わらせる時間にし、(できれば子どもに操作してもらう)
その模型を実際の時計の近くに置いておきます。
終了の時間になったら、模型と実際の時計を指さしながら
「同じ形になったから終わり」と言います。
先ほどと同様、見通しが持てると、すんなり終わらせてくれることもあります。
また、実際に自分が動かした模型の時間に実際の時間が近づいていくことをお子様が確認できることで、納得感にも繋がります。
行動③:背後から声をかける
これはおもちゃを終わらせられないというよりは、その場から離れたくないお子様に向いています。
寝転がって帰らないアピールをしているお子様に対し、大人は正面にしゃがんで
「帰るよ~」などと言いますが、効果がないことも多いと思います。
正面に立つ(しゃがむ)と、お子様を追いつめて、余計にその場に居たくさせてしまうことがあるからです。
そこでとってみる方法として、「背後から声をかける」です。
大人が部屋の隅に行くことで、お子様はドアが目に入り、出口に向かいやすくなります。
図で表すとこんな感じです。
お子様が大人から逃げようとすると、出口の方に近づきます。
追いかけていくと、そのまま出口を出られることがあります。
行動④:長めの絵本などは、付箋を貼っておく
「あと5分で帰らないといけないのに、図鑑を読み始めてしまった」みたいなこともあると思います。
そういうときは、5分で読み切れるくらいのページに付箋を貼るのも効果的です。
行動①で前述した通り、お子様は遊び始めると大人との約束を忘れるので、目で見て思い出せるようにしましょう。
付箋を貼ることで、約束を思い出す手助けになります。
行動⑤:ご褒美を見せる
帰りの車内でiPadを使うご家庭も多いかと思います。
遊びを終わらせられないときに、
「ほら、帰ってiPadやろう!」などと言っても効果がない場合、
実際に目で見ていないために、iPadという存在や、それを使うことでの楽しさをお子様がイメージできていない可能性があります。
そこで、iPadを実際に見せて
「帰ったらこれやろうね」
と言うと効果的な場合があります。
iPad以外にもお子様の好きなものを持ち歩けるといいと思います。
行動⑥:何度も声をかける
①~⑤で解決できなかった場合、私たち放デイスタッフはこれしかなす術がない場合もあります。
正直、手立てが思いつかない場合もあるのです。
たくさん研修を受けた私たちでもどうしようもないことがあるので、親御さんたちには本当に頭が下がります。
何度も声をかけ、時間はかかったとしても帰らなかったお子様はいません(当たり前ですが)。
行動⑥ばかりにならないように、日々新しい方法を模索しているところです。
最後に
すでに実践されている方がほとんどかもしれませんが、お子様が遊びを終わらせられたら、たくさん褒めてあげてください。
そうすると段々とすぐに遊びを終わらせることができるようになっていきます。
私も、最初は「一生帰れないんじゃないか?」と心配になる子も見ましたが、どんな子もちゃんと成長しています。
これからも親御さんたちと一緒に、親子が心地よく生活できるように努めます。
それでは!
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